すぐに返信したいのを堪える。
ぐっと我慢。
だってすぐに返したら、ずっと待っていたと見透かされてしまう気がするから。
まぁ実際待っていたわけなのだけど。

それにあまり早すぎる返信速度は、相手に恐怖感を抱かせるというのが私の持論だ。
実際私もそれで怖かった思いをしたことがあるし。
きっと、それは相手に好意を持っているかどうかでも変わってくると思う。好意の押しつけは、面倒だし、私ならいらない。

適度な時間。
これがなかなか難しい。
私は大体5分くらいを目安にしている。
携帯を置いて一息でき、そしてまたちらっとメール確認をしてみようかなぁなんて思うくらいの時間がちょうどいい。
そんな適度、測りようがないのだけど、私はそうする。

疑問形で来たってことは、返信してもいいんだよね?

自分自身に問いかけ、そしてメールを打つ。
派手になりすぎない程度に絵文字も使う。

莉奈ちゃんなんて、何となくくすぐったい。
男の子からちゃん付けで呼ばれるなんて小学校以来だ。

メール一つで私の気持ちは浮足立っていた。
多分、これは彼のことを既に好きになり始めているからなんだろう。

どうしたらまた会えるんだろう?

そんなことを考えながら私はメールを綴った。

いきなり誘うなんて、無理だ。
軽い子だって思われたくないし、第一男の子を誘ったことなんて、ほとんどない。
誘われることなら、まぁそれなりにはあるけれども。

今はただ、メールができるだけで純粋にうれしい。
それだけで、十分だ。
多くを望みすぎたら、せっかくのこの関係さえもなくしてしまう気がする。

それは、嫌だった。