「おはよっ。あれ?大地君喧嘩でもしたのかな?」

「え?」

大地君はこの前あたしに告白してくれた人。

もちろん冗談というかからかわれただけだろうけどね。

奈津美の言う通り大地君の顔は殴られたみたいに腫れていた。

「喧嘩の相手相当強かったんだね」

「なんでそんなことわかるの?」

「だって大地君ってボクシングやってたでしょ?なのにあんなに…」

「はよっ」

「えっ…あ、比留間君おはよう」

あっ?比留間君、口のところ怪我してる。

「ねぇねぇ久美、大地君の喧嘩の相手って比留間じゃない」

奈津美は小声でそう言った。