気づけばもう家の前に着いていた。

もう少し一緒にいたいな…

そんなこと言ったら引かれちゃうよね…

「ん?どした?」

優しい顔で覗き込まれてあたしは思わず俯いた。

「…久美?…明日暇?」

「えっ?」

「学校終わったら連れていきたいとこあんだけど?」

「行く!行きたい!!」

尚樹は口元を緩めて微笑んだ。

そしてあたしの頬にそっと手を伸ばした。