「五十嵐君？なんでここにいるの？」

五十嵐魁星。比留間君とよく一緒にいる。

…恐い人。

ｵｰﾙﾊﾞｯｸにされた髪はｼﾙﾊﾞｰに染められていた。

比留間君に呼び出されていたはずあたしは頭の中がごちゃごちゃで訳がわからなかった。

「俺のこと知ってんの！？あっ尚樹ならそのうち来るよ」

…もしかして２対１！？

あたしどうなっちゃうの…

「久美ちゃんて今付き合ってる奴とかいんの？」

「へ？」

想定外の質問に思わず情けない声をだしてしまった。

「彼氏いる？」

五十嵐君は鼻で笑ってそう聞いてきた。

「いない…よ？」

「ホントに！？よかったあ。いるって言われたら俺尚樹に殴られてたからなー」

この人はさっきから何を言ってるんだろう。