それから俺は、理沙のいる控え室に行った。
コンコンとノックすると、「はい」という理沙の声が聞こえ、俺は中に入った。
「・・・ッ」
一瞬で目を奪われた。
「すごく、綺麗だ」
「あ、ありがとう・・・・・・」
理沙は俯き、ベールで顔を隠した。
隠したってバレバレなのに・・・。
俺はたまらず、ベールを取って理沙にキスをした。
「ちょっと!まだ誓いのキスじゃないのに」
もちろん理沙の顔は真っ赤っか。
そんなところがまた可愛い。
「お前が煽るのが悪いんだろ?」
「私、そんなことしてない!」
「自覚が無くても俺にはそう見えるの。なんだったら、このまま抜け出す?」
そう言って、理沙の手を取る。