「理沙」



すると急に真剣な顔になった春人が、左手を持ち上げ、真っ直ぐな瞳でこう言った。



「俺が大学卒業したら、結婚してください」



そして優しく、指輪にキスを落とす。



「はい」



私も真っ直ぐに見つめて答えた。


そして、



「春人」


「ん?」


私は一呼吸置いた後、



「す、好き・・・」



なんだか今伝えたい衝動に駆られた。



もちろん、さっきだって何度も言ったけど、思いは形にしないと伝わらない。



だから、言葉にしてみたんだ。



「・・・ッ」



瞬間的に春人の顔が赤くなった。