「理沙」
すると急に真剣な顔になった春人が、左手を持ち上げ、真っ直ぐな瞳でこう言った。
「俺が大学卒業したら、結婚してください」
そして優しく、指輪にキスを落とす。
「はい」
私も真っ直ぐに見つめて答えた。
そして、
「春人」
「ん?」
私は一呼吸置いた後、
「す、好き・・・」
なんだか今伝えたい衝動に駆られた。
もちろん、さっきだって何度も言ったけど、思いは形にしないと伝わらない。
だから、言葉にしてみたんだ。
「・・・ッ」
瞬間的に春人の顔が赤くなった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…