それに春人はもともと家庭教師として家にいたわけだから、間違いがあったということになるのに家の親は全く･･･。
「あの･･･」
春人が声を上げた。
ある意味助け船だった。
「あの、改めて言わせてください」
お母さんは春人に向き合った。もちろんお父さんも。
「理沙さんと、結婚させてください」
春人は深々と頭を下げた。
私も続けて頭を下げる。
「どうぞ、ふつつかな娘ですが、よろしくお願いします」
お父さんがそれに答えて頭を下げる。
するとお母さんが横から釘を刺すような一言。
「横田さん、本当にこの子でいいんですか？」
「お、お母さん！」
（もう、いきなり考え変わるんだから･･･）
さっきの認めてる素振りはなんだったの？
