俺は手で理沙の顔を拭い、化粧を落とし始めた。



ただなかなか取れないこのやっかいもの。



女って面倒なんだな。


「先生!」



理沙は何が何だか分からない状態で何度も「先生!」と呼ぶ。



(ああ、少し黙ってろ)



俺は理沙の肩を掴み、


「せん・・・ッ」


瞬間、唇を塞いだ。



「!!」



塞いだ瞬間、理沙の肩がビクッと反応したので、驚いて何も出ないようだった。



「好きだ!」


俺は理沙を抱きしめ、思いを告げた。



「・・・・・・・・・」


理沙からの返事は無い。