(名前、並べてんじゃねえよっ)
俺は軽く舌打ちをし、ふすまを勢いよく開けた。
「理沙!」
そこには振り袖姿の理沙、理沙の両親、そして奥には俺の予想通り、明日香がいた。
そういや、明日香って両親早くに亡くなったんだよな・・・。
で、母方のおばさん夫婦に預けられて・・・って今はそれどころじゃねぇ!
俺は理沙に近寄ろうとすると、バッチリ目が合い、瞬間、理沙は逃げ出した。
「待てよ!」
俺は理沙の腕をつかもうとしたが、するりとかわされ、逃げられる。
それを追いかけるが、なかなか追いつかない。
ああ、すぐ近くにいんのに!
なんでこうなるんだよ!