その後も俺は、彼女に会う度に心臓は高鳴ったり、変なことを口走ったりと調子がおかしい。




寝ても覚めても頭の中は彼女のことばかり。


もしかして、俺・・・


「好き・・・」


「へ?」



目の前の彼女がキョトンと首を傾げた。


「あ、なんでもない」


ただいま彼女の家で数学を教え中・・・。


一番の苦手分野みたいで、俺は毎回のごとく教えている。



「あ、この問題なんですけど・・・」


そう言って彼女は問題集を俺に見せる。



「あ、ここは・・・」


俺は気を取り直し、彼女に教えた。