「じゃ、お願いしますね」
とお母さんらしき人が言い、俺はハッと我に返り、
「・・・・・・あ、はい」
少し遅れて返事をした。
それからお母さんらしき人が部屋を出て行こうとすると、
「あ、申し遅れました。私は理沙の母です。今後、理沙をよろしくお願いしますね」
「はい・・・」
俺は軽く返し、お母さんらしき人・・・ではなく、お母さんは出て行った。
いきなり2人になった部屋。
そりゃ当然だ。これから彼女に勉強を教えるんだから。
彼女の部屋を見渡すと、綺麗に整理されていて、塵ひとつない状態。
きっと、きれい好きなんだと認識できる。