突然のキスに呆然としてると、また佐久間君は唇を重ねてきた。



「んっ・・・」



私は一度ならず二度もキスを重ねる佐久間君の肩を手で強く押し出す。



「・・・」


離れ合う顔。



唇に佐久間君の唇の感触と温度が残るけど、私は慌てて手の甲で拭い、消した。



悪びれる態度もなく飄々と佐久間君は石段から砂浜に降りる。



「どうして…こんなコトするの?私は人妻よ!!」


「だから?人のモノでも構わない人間だって居るのさ…。現にあのあずささんだって人妻だ」