時刻は21時を回り、街は仕事帰りの大人達で溢れていた。

空には綺麗な月とたくさんの星が瞬き私達を照らしてくれる。


打ち上げの後、私と恭介は先輩とサッカーの練習をした広場に来ていた。

恭介は誰かが忘れていったサッカーボールでリフティングを始めた。


「よくここで葵と里美と遊んだよな。2対1でサッカーやったりバドミントンやったり」

「やったねー!懐かしいな。ねえ!ボール貸して」


私は恭介からボールを受け取った。


「よっと!」

「おっ!葵ってリフティングも出来んだな!」

「ふふふ。少しだけだけどね!練習頑張ったんだよ」

「練習って桜井先輩と?」


数回で落ちてしまったボールが恭介の足下へ転がっていく。