「応援って何かあんの?」
急に聞き慣れた声がして、ギクリと身を強張らせた。
「恭介!盗み聞きなんて趣味悪いよ」
「そんなんじゃねぇよ」
今の話…聞かれてないといいんだけど。
意外と地獄耳だからな、恭介は。
「さてと俺は退散するかな。西原さん、さっきの話は内緒ね」
佐々木君は唇に人差し指を当てウインクして、そのまま別の空いてる席へ腰を掛けた。
不覚にもドキドキしてしまった私。
だってこんなかっこいい人に真近でウインクされたら好きじゃなくてもときめいちゃうって…
「なーに照れてんだよ」
恭介は佐々木君が座ってた私の隣りの席にドカッと座った。
「べ、別に照れてなんかないよ?」
「ふーん…それより打ち上げの帰りさ、話あんだけど」
「…わかった」
恭介の話は多分あのことだと思う。
恭介の気持ちを知ってから今日までちゃんと考えてきた。
幼馴染でも腐れ縁でもなく、一人の男性として。
だから私の正直な気持ちを伝えよう。