レインにしてみればその必死さがかわいく思えて、ごめんごめんと謝るも。
「やっぱ強いよー、この子」
ミカエルに守られずともどうせまた避けられるに決まっていると、レインはパラッシュを納めた。
完璧な動作。無駄がなく、後ろにも目がついていると言っても過言ではない避けは十分な腕利きであるのを物語る。
「これならルーちゃんも任せられるかなー。ま、君がルーちゃんの敵側にいなきゃいいけど」
「エレナの任務はルカ様の護衛ですー。それ以外のことなんて、無駄なのでしませんよー」
一歩間違えれば殺されていたのに、さして変わらないエレナにはミカエルの方がハラハラしてしまう。
「怪我とかは……」
「ありませんよー。あんなの当たるわけないしー。パラッシュって抜くときの音が目立つし、長いからそれなりに避ける余裕もありますしー」