新しい家はまぁまぁ綺麗なハイツ。
ママと二人だし、広さもちょうど。

「優那?」
「なに?」
「クリスマス何がほしい?」

ほんとに聞きたいことは
そうじゃない、ママの顔が
完全にそう言ってる。
  

「何でも」
「そう。」


それ以上の言葉は出なかった。
聞きたくない気がしたから。


クリスマスを目前に浮かれて歩く
人々を冷めた目で見つめるあたし


毎年変わらない寂しい季節。