その頃…


「あぁ、腹立たしい!!


あんな男に助けられるなんて!!

…。

仕方がないとは言え…あの男に抱き締められて…

…。

抱き締められるなんて…。」

朱鳥はその時の感触を鮮明に思い出しながら言う。


「だったら…俺たちが仕返しをしてやろうか?」

朱鳥に声がかけられた。

「あなたは…

二大巨悪の佐藤!」


「あんた…岡田が嫌いなんだろ?

俺たちに協力してくんねぇか?」

佐藤の取り巻きが言う。

「私はあんたたちも嫌いなのよ!!」

「協力とは言わないさ…

ただ、手を組まないか?

俺たちは岡田に恨みがある。


あんたは岡田が嫌い。


だから利害の一致。

岡田に仕返しをするって意味で。

どうだ?」

佐藤が言う。

「誰が協力なんか…」


「なぁんだ…

結局、嫌いとか言ってあいつの味方か?

本当に嫌いなら…仕返ししたいと思うんだけどなぁ?」


「ぐっ…

えぇ…

私はあの男が嫌いよ…」

「だったら…手を組まないか?」


「…。

わかったわ。


何をすれば良いの?」


「ちょっとした写真を撮らせてもらえれば良い。」

「…。

あんたたちを信用してないから…

自分で撮るわ。

どんな写真が良いの?」

「それはだな…」