私は先生に用があり 皆より遅く下校した。 生徒玄関には 橘君がいた。 「あれ どうしたの?」 「・・これ」 そういって差し出されたのは 昼に彼に渡してたままの バスケット。 「あぁ わざわざありがとね。 靴箱にでも入れといておけばよかったのに」 「あとさ ・・これアンタのでしょ」 そういって差し出されたのは バリトンサックスの形をした キーホルダーだった。