「はぁー、ふぅー」





大きな息を吐き、ごろんとソファーに横になった。


――昨日の夜、お義母さんとのディナーから帰ってきてから私はずっとこの調子。


拓斗さんの赤ちゃんがここにいるかもしれない。


そう思ってしまってから緊張や恐怖やもろもろが重なり、脱力感がおそい、目の前にある妊娠検査薬を握っては妊娠検査薬を手からはなして目を反らす。


そんな事を何度も繰り返してきた。





「赤ちゃん」





ポツリそう呟き、そっとお腹に手を当ててみる。





「いるの?」





なんてお腹に向かって聞いても返事が来ない事は勿論分かっている。


それなのに聞いてしまう。


もしもいるならママに返事してねって。