「そんな顔するな」

「だって…」





拓斗さんの看病は誰がするのかな?


拓斗さんが熱で辛かった時に誰が氷枕とタオルを取り替えるかな?





「俺は大丈夫だ。俺を心配してくれるのは嬉しいが、俺としてはお腹にいる子供の方を心配してほしい」





拓斗さん…





「大丈夫だ」

「はい」

「すぐ迎えに行く。だからそれまで守ってくれるか?」

「―…分かりました。その変わりとは言いませんけど何かあったら私に教えて下さい。絶対に苦しい事辛い事の我慢しないで下さい」





その言葉の返事をするかのように拓斗さんは私の頭を撫でてくれた。


その日から…


短い様でとてつもなく長いような拓斗さんと私の別居生活が始まった。