困りましたね、という表情の串田さん。


困ってはいるけどそんな原因を作ってしまったのは紛れもない私で。





「奥様。肌寒くはないでしょうか?」

「私は大丈夫ですけど…。拓斗さんと串田さんは大丈夫ですか?」





ちなみに…


お義父さんとお義母さん達はこの車の前を走っている車の中。


こっちに来ない?


そうお義母さんに言われたけど無言で拓斗さんに手を引かれこっちに乗った。


いや、私から乗ったというよりここに押し込められたに近いかもしれない。





「串田」

「なんでしょうか」

「午後からのスケジュールだが…」

「分かっております」





何が串田さんは分かったんだろう?


私にはよく分からない。