「ごめんなさい」

「いや、謝る事はない」





言い方が悪かったかな?


けど、ショックそうにしている拓斗さんを見るなんて新鮮に思える。


申し訳ないなって思ってるからこんな事を思っちゃいけないのに…





「帰るか」





拓斗さんはシートを乗り出した身体を戻しシートベルトに手を伸ばす。





「えへへへ、赤ちゃん。今からパパが車を運転しますよ」





なんてお腹を擦りながら言っていると。





「ちょ、笑わないで下さい」

「悪い悪い。許してくれるか‘優子ママ’」





拓斗さん!


これでもかとニヤニヤしている私を拓斗さんは満足そうに見つめて。


アクセルを踏み込んだ。