俺は母親がいなければ何も出来ない子供か。
こんな社長だと知った社員達は飯田に入社した事を後悔しそうだが――、それでもいい。
笑顔の優子の傍に居れるなら何を思われ言われようが構わないし気にしない。
だってそうだろ?
笑顔の優子に敵うものはこの世に存在しない。
「行くか…」
優子の元へ。
拒絶された時はその時に考えればいい。
優子に会いたいと思うだけで何もしないよりはよっぽどいいだろう。
ただ、まだ時間が早くお義父さんやお義母さんには極力迷惑をかけたくはないからな。
だから、一先ずは。
一先ずシャワーを浴びよう。
優子の実家へと伺うとなればお義父さんお義母さんに会う可能性がある。
その為にも身形は良くしていたい。