「なんで、ここに…。」

「お前が勝手に飛び出すから、探しただろうが。」

「え。探したって…。」

 そう言った瞬間めんどくさそうな顔をしてから、汗だくなTシャツの胸板部分にあたしの手を押しつけた。

 心臓の鼓動、はやい。

 トクン、トクン。

「わかっただろ?走り回ったの!」

「ごめんなさい。」

「わかったならいいけどさ。」

「なんで、ここに来たの?」

「…、ここしかお前来ないんじゃないかなって思った。」

「そっか。」