この人はよく笑う。

 笑顔がすごく可愛い人だ。

 こんな風に笑っている人がいると、心が和らいだ。
 
 さっきまでの緊張感はどこかに吹き飛んでしまっていた。

 この人は、前の人たちとは違う…

 そう思えたんだ。

「そういえば、今日学校だったんだよ?海ちゃん休んじゃったね~。」

 元々行ってない…

 なんて言えない。

 自分でゆうのもなんだが、不登校だ。

「あのね、海ちゃんに会わせたい子がいるんだけどね、もうそろそろかな~。」

 そう言いながら、壁に掛けてある時計を眺める。