母に寄ってくる男は、全員私を邪魔扱いする。

 こっちも懐こうとは思わなかった。

 父が死んでから母は変わった。

 男遊びが激しくなっていって、お酒を飲むようになった。

 毎回連れてくる男はみんな違って、みんな私の存在を嫌がった。

 何回も捨てられそうになって、その度に自分の価値観を知った。

 あぁ。

 私は要らないんだな。

 そう気づかされた。

 それでも頼れるのは血の繋がった母しかいなかった。