「僕は、神木悟。海ちゃんの父親になりました。」

 …今なんて…?父親?

「…え?」

「これからよろしくね!!」

 きれいな黒髪を揺らしながら、父親?は出て行った。

 もう眠気はなかったけど、頭の中は混乱していた。

「どうせまた捨てられるんだから…。」

 取られた布団が床に転がっていた。

 もう1度眠る気にはなれなくて、1階に行くことにした。

 部屋着のまま階段をおりる。

 私が起きたときに電気がついているのは結構珍しいこと。

 だからか、少し眩しく感じた。