締め切ったカーテンの隙間から、日の光を感じる。

 だるさと、頭痛が体を襲う。

 時計を見れば、12時をまわっていた。

 それでも、起きたいと思えず、またベッドに顔を埋める。

 意識ははっきりしていたが、気だるさのせいか妙に起きたくなかった。

 トントントン。

 ノックの音。

 母だとしたら、開けたくない。

 会いたくない。

「おーい。寝てんの?」

 …ん?

 気のせいかな?男の声が聞こえた気がする。

 …いや…嘘じゃない、あれは男だった。