自転車の後ろに私を乗っける。

 私を持ち上げた時の空の顔が、少し曇った気がした。

「お前…軽すぎ。」

「そう?」

 そう笑われたけど、食べてないんだから、当たり前のような気もする。

 食べても吐いてしまう。

 そんな行動が無駄に思えてきて、最近では食べる機会がめっきり減った。

「しっかり掴まれよ?」

「うん。」

 とは言ったものの、2人乗りは初めてだったから、どうしたらいいのかわからなくて、ただ服の端を掴んでいた。