女共の耳が痛い悲鳴を後ろで聞きつつ、中庭まで黙々と歩く。


昼飯を買いに行ったり買い終わったりしたヤツ等が、驚きの表情でオレと連香を見つめていた。


「せ、千梨!離してよぉ!!//////」


注目されて恥ずかしいのか、赤くなって訴える連香。


「ダメ。悪いけどもう少し待ってて」


小さく笑顔を贈って、やっと中庭に着いた。


夏の太陽の日差しを存分に受けて、草木が繁る。


5日前に連香と話した木を選んで、腰を下ろした。


「フゥ……落ち着いた」


一息つくけど、隣からただならぬモヤモヤしたオーラを感じた。