……なんだろうか。 夏くんの手に違和感を感じた。 「ああっ!」 手が……透けてる……! 夏くんは驚いている私の視線に気付くと手を私たちに見せた。 「……この通りだよ。俺は確かに死んだ。でも……成仏できなかったんだ。絢が心配で……」 私を……心配してくれた? 「お前を残して死んだ俺は最悪だよな……」 「そんな事ない。私が最悪なんだよ、私は最低な人なんだよ……」 私は手に持っている手紙を彼に差し出す。