「このへんかな?」

「あ、そこの家です。ありがとうございます。」

モ-リは、

アッキ-を車で家まで送っておろした。


あたしは、アッキ-に手を振りながら、


助手席に座っている自分に違和感を感じていた。


「ねえ、モ-リはあたしを好きじゃないんだよね。」


「え? 好きだけど。」


「だから、そういう好きじゃなくて、男と女っていうかそういう。」


「好きだよ。だから一緒に居るんでしょ。」


「あたしは、好きじゃないよ。」


「知ってる。」


「それなのに、いいの?」


「嫌いじゃないでしょ。」


「嫌いじゃない。」


「好きになってくれるかもしれないじゃない。」


「ならないかもしれないよ。」


「そうだね、例えば今大好きって言ってても、

 明日には嫌いになるかもしれない。

 嫌いだったけど好きになるかもしれない。

 1ヶ月間、俺はいちごにいい奴だって思って貰えるように

 頑張ってみるよ。

 出来れば好きって言って欲しいけどね。」