「一人で泣くな……か」

ふいに頭に、
蒼の言葉がよぎった

俺は蒼を知っていた、
よく、唯が憧れって
言っていた……

『同じクラスにね、園原蒼って子がいるの』

『へぇ』

『あたしの、憧れ』

『なんで、?』

『遊くんと付き合ってるんだけどね、遊くん人気じゃん?だから、女の子からいじめとかにあってるの、なのにね、遊が大好きで……友達のいないあたしに、話しかけてくれたんだ』

『へぇ……』

『あたしなら、いじめに負けちゃう』