線香をもって、
唯の墓の前に座った

「……唯、」

唯は、どうして
こんな辛いおもいを
しなくてはならなかったのか

「俺は、意気地無しだな」



______涯


「……ッ」


唯……?

唯の、声が聞こえた気がした
微笑む唯の顔が、頭をよぎる

まだ、どこかで唯が
生きてるんでは、なんて
馬鹿な想像をした