「涯くん、やっぱりこれはあなたがもっていて?」


唯の母さんが、俺に
差し出してきたのは、
唯の携帯だった

「……、」

「わかるの、あなたがこれをもっていたくない理由は……でも、唯はきっと…」

唯の携帯、
最後のメッセージ、

「…受け取れません」

俺は、受け取れない