『けど・・・俺が好きなのは、平林先輩。

それは、変わらない。



それにさ・・・俺たちは、平林先輩と宮間先輩の同級生にはなれないけど・・・大島先輩だって、宮間先輩の後輩にはなれないんだし』


そんな悠也の言葉を。


・・・そうだ。

俺は、大島先輩じゃない。
俺は、俺だ。

別にいいんだ。

大島先輩を超えられなくても、それが今の俺なんだから。



・・・そんな当たり前のこと、忘れかけてた。


それに、もう一つ。

大島先輩に宣戦布告されたままじゃ、面白くないだろ?


足は勝手に動き出していた。


「大島先輩っ!!」


大島先輩は、ゆっくりと振り返った。