・・・『教えない』ってどういうことだ・・・っ?

ドクン、ドクンと心臓が嫌な音をたてた。


大島先輩の背中が遠くなっていく。


何も、出来ない。

俺は、何も出来ない。

まだ大島先輩を超えられていないから。


悔しくて、悔しくて、唇を噛み締めた。

無意識に、拳もギュッと握り締めていた。
爪が手のひらに食い込むくらい。



その時。

急に、悠也の言葉を思い出した。