「……ママ?パパ??はやくにげなくちゃ!」 そう揺らしながらびかけると、母の目がうっすらと開いた。 「…えみ……??あなただけでも…逃げて…!!今ならまだ、間に合…うわ……はやく逃げるのよ……逃げなさい!!」 途切れ途切れにかすれる声をつむぎだすと、母は目を閉じた それから後は…… もうピクリとも動かなくなった。