見ていたのは、私の後ろにあるお金の事ばかり。 欲にまみれ、溺れてる醜い大人の策略にまんまとはまった、ただの間抜けなネズミじゃない。 そう思ったら、あまりの救いようのない考えに呆れて、もうなにもかもがどうでもよくなった。 こんな女とお母さんが血縁者なんて、思いたくもないわ。反吐がでる。 新条に腕を掴まれていて、今、唯一自由に動く足で新条のわき腹を思い切り蹴った。 「うっ…!!」