カバンから紙とペンを取り出して書いて片瀬くんに見せる。



実は…泣いた後、本当に声が出なくなった。



「月森、声…」



片瀬くんが悲しそうに眉を下げる。



【心配しないで。大丈夫だよ。】



私が笑いながらそう書くと、片瀬くんは、ほっとしたように優しい笑顔を見せてくれた。



「話戻すけど、嫌いじゃないなら、何で避けてたんだよ??」



2度目の質問。


少し間が空いたけど紙に書いてみせた。



【片瀬くんの事が好きだから。】