「ふぁっ…おはよう。月森起きんの早いね。」



目に入る光をまぶしそうに見つめると、彼の目は細まっていて、眠たそうにしている。


いつものスッキリとした彼とは違う一面を見て、ふいにドキッと胸が高鳴った。


笑美ちゃんが早いんじゃなくてあんたが遅いんでしょ?と紗羅さんがからかうように言っている。


「あ、そういえば…笑美ちゃん、これ渡しておくわね?」



そうして紗羅さんに手渡された物は鍵だった。


これは何の鍵だろう??そう考えていると、紗羅さんがつなげるようにしてまた話し出す。