「いいなー。星華を取り合って戦うなんて・・・ロマンチック!」

朝の出来事を友達に話すとニヤニヤしながら
返された。

「よくないよ!!あたしの意見も聴かず勝手に始めるんだもん!!」
「えー?嬉しくない?お姫様を取り合う王子様☆」
「王子様・・・一人例外がいるけどね・・・。」

うん・・・恭ちゃんは無いw

「でも私は星華の彼氏が勝つと思うなー。」
「え?なんで?」
「だって普通そうじゃない?彼氏以上に特別な関係をもつ人間なんてこの世に存在しなさそうじゃん。」

まぁ・・・否定はしないけど。

「それに・・・彼氏が負けるってことは、星華に対する気持ちはそれだけだった・・・ってことだよ?」
「それは・・・嫌だねw」

確かに嫌だ。
そう考えると・・・彼には負けてほしくない。

「まぁ・・・邪魔するなって言ってるんだしほっとけば?」
「う・・うん。」
「どんな結果になったとしても・・・それを受け止めてあげれるなら何も心配する必要はないよ。」

そうだね・・・。
友達の言うとうりだ。

「ところで今日さ、体育でジャージ使うって言ってたけど持って来た?」
「あ・・・忘れた。」

そういえばそうだった・・・。
どうしよう・・。

「あたしもなんだよね。星華、一緒に他クラスの子に借りにいかない?」
「うん!そうしよっか!」

じゃあ・・・恭ちゃんにでも借りますか。


キーンコーン・・・。


学校にチャイムが鳴り響いた・・・。









    *


「え?ジャージを貸してほしい?」

体育の前の時間私は恭ちゃんに
ジャージを借りる事にした。

「うん・・・今日体育で使うのに持ってくるの忘れちゃって。」
「いいけど・・・俺でいいの?」
「え?・・・何で?」
「ほら・・・彼氏。」

あ・・・俊ちゃんか。

「ほら・・・彼に借りるのも悪いじゃん?ならいっつも一緒の恭ちゃんに借りたほうがいいかなって・・・いい?」