「私達まだ高2だよ?
出会いなんてまだこれからたくさんあるんだから、気にする必要ないって」


今、あたし達はファーストフード店にいた。


目の前には、ポテトとドリンクがある。



あの後、中等部の女の子と一緒にどこかへ歩いて行った彰宏を見送ったあたし達は、瑛梨奈ちゃんの一言で、ここで休憩することになった。



泣きそうな顔でひたすら黙るあたしを、2人は静かに見てる。


「もうさ、どうでもいいんじゃない?
彰宏君なんてもう忘れて、彼氏がほしいなら次探しなよ。
しばらく彼氏作んないのもアリだし」


あたしだって浮気をするような人間が最低だってことくらいわかってる。



でも、それでもね、どうしてかな……?



それでも、彰宏を信じたい自分がいるの。




「……今日、彰宏に電話してみるよ。
それで、全部……ちゃんと、はっきり、させる……、ね?」