他の人に手ぇ出して、自分が勝とうだなんて卑怯。





あたしはそういう奴が一番嫌い。





そんな奴らは、この世から消えればいいんだ。





「紗耶香。」





後ろから光希の声がしたから、足を止めた。





「俺は絶対に紗耶香を守る。だから安心してくれ。」





その言葉で悔しいことに安心してしまった。





光希の言葉には説得力があるし、安心感がある。





まだ出会って間もないのにね。





あんなに人を信用しないって言い張ってたのに…。