「痛いんですけど…。」 そう言うと、パッと手を離した。 そして低い声で、 「わりぃ。」 と謝ってきた。 「あたしの邪魔しないで下さい。」 「お前、死のうとしただろ?」 男は突然聞いてきた。 「そうですよ、だから邪魔しないで下さい。」 これで満足? 所詮、他人事なんだからなんで邪魔するのよ。 「なんで自殺しようとしたんだ?」 もう死ぬんだから言ってもいっか。