先生の長ったらしい話を聞いてる途中、私は


ただ前の大きな背中を見つめる




すると窓から風で桜が運ばれてきた



フワッと数枚の桜が舞い、そのうちの一枚が斎藤くんの背中にくっついた



と…取っていいよね…?



そっと手を伸ばす。





なんでだろ



ただ桜の花びらを取るだけなのに…


心臓がうるさい





手を伸ばし、


後ちょっとという所で



「ブーブーブーブー」



は「あ…!」



私の携帯のバイブが鳴り響いた



先生「おい!誰だ!電源切っときなさい!」


は「…すいません…」



皆がクスクスと笑う



恥ずかし…





最悪だ。




そう落胆していると斎藤くんが振り向いた。




は「…え?何?」


翔「桜。ついてる。」


は「へ?…ちょ…」



斎藤くんの手が私の髪の毛に触れる



うっ…



なんだこの感じ…


翔「…はい。桜。」




いちいち

ドキドキする。


は「…ありがと…」






私…




いやいやいや!!!


ダメ!!


好きになっちゃダメ!!






…好きになっちゃ…




そう自分に言い聞かせた。