どうして僕の相手が、君なんだろうか。
どうしていつも僕より…


「頼む!!」


「あ…おい!早くしろよ!!」


輝いているのだろう。


「あいつ…足ははえーよな。」


「足だけな。」


僕を見ながら話すチームメイト。
僕の取り柄は足の早さ…。
君の取り柄は何だろう。


「まーてー!!」


後ろから追いかけて来る君。

バカだな…。
君が僕に追い付けるわけないだろ?
唯一…君が僕を追いかけてくれる瞬間なんだ。
抜かされてたまるか。


白いテープを切ってゴールイン。
歓声が上がっても、僕のとこに仲間はこない。
来るのは決まって


「くそ…また負けた!」


負けて悔しそうな顔をしている君。