「そんな話聞いてないよ…いつ?」


「噂だからね、詳しくは知らないんだよ…」

「そうなんだ…」

おばあちゃんから話を聞いてから、美奈はそのことが頭から離れませんでした。

「浩多郎くんが…引っ越ししちゃう…」

卒業するまで一緒だと思っていた美奈は、噂だとしても本当だと思ってしまうのは仕方ありませんでした。







…次の日…


昨日の話を引きずって…美奈は学校に行くのが少し憂鬱で、足どりが重そうでした…
学校に着くと、すでに浩多郎は来ていて席に着きパソコンをいじっていました。

「おはよう。」


「おはようございます。」

そのままじーっと見ていたら…不思議に思った浩多郎に“何ですか?”と聞かれて慌てて話をそらし…結局放課後まで何も聞けずに過ぎてしまいました。