俺の視界には男が──1、2、3、4…
五人?え、何で。
「お前ら誰」
「えー?僕たちのこと知らないのお?」
女顔の奴が顔を覗き込んできた。
普通の奴は「可愛い♪」なんて言うのかもしんねぇけど、俺は違う。
……うぜぇ。んだこの喋り方。
「……知らね」
「お前こそなんだ」
「ぁあ゙?なんだとはなんだよ」
「お前の名前だ、単細胞」
コイツ、いらつく。誰が単細胞だよ。
チッ人に名を聞くときは自分から言えよ。
「俺は、九条優哉。今日1-3に転校してきた」
「え、1-3?」
「なんだよ」
何か黒髪の奴が聞き返してきた。
黒髪とか、珍しいな。
「1-3って、俺らと同じじゃね!?」
「……は?」
え、マジ?