「転校生だ。九条、自己紹介」
「……九条優哉」
「お前の席は…あそこだ」
担任に指されたのは窓際後ろから2番目。
おいおい、そこは普通1番後ろだろ。
そう突っ込みたいのを我慢して、大人しく言われた席に座る。
まぁ、窓際だからいいか。
「なあ。アイツ超ダサくね?」
「つうか地味じゃん?」
皆俺のことガン見しすぎだろ…。
お前らがやると迫力がハンパねんだよ。
そういえば、自己紹介がまだだった。
“あたし”は、九条優里。
一応女。歳は16で、高1。
今までは、桜美坂女学院(オウミサカジョガクイン)ってとこに通ってたんだけど……。
そこの教師殴ったら退学になっちゃったんだ。あはは。
でもさ?理由があったんだよ?
ソイツ女の子にセクハラしてたんだもん。
それで、次に親が選んだのが──…
ここ、安西学園(アンザイガクエン)ってわけ。
遡ること昨日────…